さてそれでは「鬼門」とは、いったい何でしょう?
家を建てようと云う方々は、家相や風水のにわか勉強をすることが少なくありません。そしてそういった種類の本を開けば、なにはともあれ「鬼門」の解説がつきものです。そんな次第でほとんど常識のようになっているのは、こんな感じでしょうか。
「鬼門はいつもきれいに清潔にし、花など飾って大切に保ち、決してトイレやキッチン、玄関を設けたりしない」
これは鬼門への処し方として妥当です。
「鬼門はおろそかに扱うと祟るから」とはよく聞く言葉です。
でも、よく考えてみてください。「いつもきれいに清潔にし、花など飾って大切に保つ」とは、まるで神棚にするようではありませんか!
そうなんです。「鬼門(丑寅・東北)」とは、実は「神の方位」なのです。つまり最も尊い方位です。
京都の鬼門には下賀茂神社があり、比叡山・延暦寺があります。東京の鬼門は神田明神、寛永寺、さらに東照宮、という布陣です。都の守り、ですね。
だから、住宅でも会社でも、鬼門に神社があればベストなのです!(最近、都市部の寺院はあまり頼りにならないようなので、おすすめは神社です)v日本のいわゆる「家相」と云われるものは、極論すれば「鬼門風水」とでも言えるかも知れません。「鬼の祟り」を避けることが大前提になっているからです。
しかし私たち現代の日本人には、東北方面に特に脅威はなく、恐れる理由はありません。たまたま京都でも、初期の頃は北から東北にかけて賊徒の拠点があったようで、しばしば強盗・盗賊はそちらからやってきました。これが平安京の風水成り立ちに大きな影響を与えたことは否めないでしょう。しかし後に賊徒は消滅して、霊地聖地としてのみ記憶されるようになります。
すでに神道の世界では「丑寅の金神(こんじん)」として畏敬・尊崇されています。とりわけ教派神道を代表する大本教や金光教では、鬼門の神を最も重視して、主祭神として位置付けているくらいです。
脅威となるほどの神は、祀れば強力な守護神となる、ということです。
菅原道真公を祀る天神は、当初は怨霊神として畏怖されましたが、後には受験の神様として信仰を集めるようになります。つまり、忌み、避ける、ということではなく、大切に清潔に祀れば、その強力な守護が得られる、ということなのです。
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