デパ地下のワゴン販売で「恵方巻き」というラベルの貼られた太巻き寿司を、去年初めて目にして驚きました。これがなんと「風水行事」なのだそうです。
ご存じのかたも多いのかと思いますが、節分の日に太巻寿司を「恵方」に向かって丸ごと黙って食べきると、その年の「福」を呼ぶ(と、解説のラベルに書いてありました)。
友人の新聞記者に聞いてみると、もともとは大阪・船場のローカルな風習だったようですが、1977年に大阪海苔問屋協同組合が節分のイベントとして開催、それをマスコミが取り上げ、寿司屋・海苔屋が便乗して広まったようです。今ではコンビニの季節商品として「恵方巻き」は予約販売さえしているとのこと。
バレンタイン・デーのチョコレートと一緒で、本来のものとは縁もゆかりもない行事ですが、両方とも二月というのは意味があります。「二八(ニッパチ)」は、商売低迷の月と昔から相場は決まっていて、時代が変わってもこの現実は変わらないようです。
ちなみに「土用のウナギ」もドウヨウです。これは平賀源内の陰謀! だったと言われています。
「土用」というのは風水で季節の中間に位置する時を云います。
この表のようになりますが、春夏秋冬すべての季節に土用はあります。夏だけではありません。
夏は立秋前の18日間、その初日を「土用の入り」と呼びます。
源内先生は夏の土用の丑(うし)の日だけを「ウナギの日」として制定しましたが、これは鰻屋に頼まれて発案したと云われています。
実は真夏のその頃は一年で最も鰻が痩せている時期でおいしくない!。
しかも暑い盛りですから、蒲焼きのような濃厚で熱々のものよりも、本当は冷たくてさっぱりしたものが食べたいのが人情です。
つまり、鰻屋にとって、こんな都合の悪い季節はない。
そこで源内先生に「なんとかなりませんかねえ」と頼んで誕生したのが「土用のウナギ」という販売促進戦略、セールス・プロモーションなのです。
筆者は個人的に鰻の蒲焼きが大好物なので季節に関わりなくいつでも食しますが、ありていに言うなら「真夏の鰻はイマイチ」ですね。 |