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アーバンリッチへの道
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風水で快適生活
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 第十三回 春分
 第十二回 暦(こよみ)
 第十一回 梅雨
 第十回 緑樹
 第九回 門松
 第八回 螺旋水路
 第七回 お中元
 第六回 五色不動
 第五回 ひな祭り
 第四回 節分
 第三回 恵方
 第二回 地鎮祭
 第一回 鬼門
風水で快適生活

第六回 五色不動
文/戸矢 学

これが一等地の風水基準?
 
高級住宅地として有名な、東京の目白と目黒。
目白は、田中元首相の大邸宅や、皇族御用達の学習院大学で有名です。
目黒は、東京23区の一つにもなっているのでこちらはちょっと広くて、東大駒場から自由が丘まで入りますが、やはり東京でも有数の高級住宅地です。
目白と目黒──こうして並べてみると、白と黒で対応しているので、このコラムの読者にはもうおわかりかもしれません。
風水の五行思想に基づいて、東京には五色の不動尊が設けられています。
目白不動尊、目黒不動尊、目赤不動尊、目青不動尊、目黄不動尊の五色不動(ごしきふどう)です。
五色不動は、実際に目に色がある訳ではなく、そのように呼称されているということです。
それでももちろん、勝手に名乗っているわけではありません。江戸・東京には他にも不動尊を祀っている寺社は数多く、もし恣意的に名乗れるならばむやみやたらに五色不動尊が増えたはずですが、決してそうはなりませんでした。
これには「お墨付き」があります。
おおむね共通するのは2点、──三代将軍・徳川家光の指定によるという点と、密教寺院(天台宗と真言宗)であるということです。
そういうことならば、家光の後見人でもあり、天台密教僧である天海(てんかい)の影がその背後に浮かんできますが、話が長くなるので、その謎解きはまたの機会にとっておくことにしましょう。
 
堂塔は龍脈に建っている?
 
五色不動の所在地は、五色=五行の方位に合致していませんが、別の理由から重要な霊的ポイントとして位置付けられたものです。
もともと江戸の街区の設計は独特で、街並みも方形にはなっていません。
京都のような直線で方形に設計されたものと異なり、江戸は「螺旋型」に設計された都市なのです。五色不動はこの螺旋上に置かれています。 第一は目黒不動です。

目黒不動のある一帯は、富士山からの「気」の通り道に当たります。
江戸東京の祖山である富士山の旺気は強力で、丹沢の龍脈を経て真っ直ぐに入り込んで来ます。その恩恵で目黒界隈は大いに栄え、五色不動の一番最初の指定となります。

目青不動は、表のように三度移転しています。
江戸時代は麻布谷町にありましたが、ここには現在、話題の六本木ヒルズが建っています。その後、明治に南青山に移り、現在は世田谷区太子堂(三軒茶屋)にあります。いずれも旺気の通り道(経絡)に当たります。

目白不動は、もとは文京区関口にありました。椿山荘、ホテル・フォーシーズンズの東南に接しています。
しかし戦災で移転して、現在は学習院の東側にあります。
静かで落ち着いた良い気をたたえています。

目赤不動は、文京区本駒込にあります。
町内には大寺院・吉祥寺や都立駒込病院もありますが、なんといっても六義園(りくぎえん)が良い気をたたえる第一でしょう。
その気に保証されて、園の南側には文京グリーンコート(もと理化学研究所)や、日本医師会、東洋文庫が並んでいます。
園の西側一帯が大和郷(やまとむら)と呼ばれる超A級の高級住宅地であることは明治時代から広く知られています。

ちなみに、不動堂や五重三重塔の設置されたポイントは、その多くが龍穴です。
ただし、目黄不動だけは後世のもののようで、「五色」の整合を論拠に明治以降、数カ所誕生しています。
表には江戸川区平井と、台東区三ノ輪を載せましたが、浅草寺の勝蔵院不動堂も目黄不動と称された記録があります(明暦不動から転じたか)。
いずれも由緒は不明ですが、風水上の共通点があります。
それは、3カ所とも残念ながら龍穴ではないということです。
そこで私の仮説ですが、「黄色=中心」という五行の意味から、目黄不動は江戸城の域内に設けられて公表されなかった、というのはどうでしょう?
 
高級住宅地は“不動サン”?
 
五色不動、──正しくは四色不動か──のある界隈は、龍穴を囲む明堂で、風水の優れた土地です。
とはいっても、東京都区部の風水優良地がこれだけ、ということではありません。
「五色不動」は、ひとつの指針であって、他にも指針はいくつかあります。
詳しくは別の機会にしたいと思いますが、いずれにしても基本は「龍脈」と「龍穴」にあります。風水では龍穴を囲む地域を明堂と呼び、これが好適地のことです。住居はもちろん、企業や学校を設けるのに適した場所です。
東京は皇居を中心に、南・西・北に好適地が散在します。
そして、龍穴周辺では生命力を増強し、男児が産まれやすく、教育や文化を育み、企業の活力を高めます。
「五色不動」も、実は龍脈が走って龍穴となっている地に、元々は設けられたものです。
元の龍穴が移動したり、地理地形に変化があって古くからの龍穴が失われたりしたものもありますし、また後世の社会的な事情で移転したもの、しかし移転した地も別の龍穴であったりもしています。
しかしその所在地は、やはり新旧ともに優れた地であることに本質的な変化はありません。
先にも述べましたが対応表に青文字で表記した現在地を見てください。いずれも、東京の一等地です。
当社が高級住宅地として扱う物件の多くが該当しているのは偶然ではありません。
当社の企業コンセプトが、必然的にこれらの地域を求めるのです。

しかし不動尊が設置されている場所そのものは(=ピン・ポイント)、一般の人の住まいには適当ではありません。
そこは、あくまでも「鎮護」の押さえです。神社や寺院が建っている場所が、住まいには適当ではないのと同様です。
適地はその周囲にあります。
たとえば、ここからわかるのは、現在の一等地は目黒区中目黒、文京区目白台、文京区本駒込(大和郷)、世田谷区三軒茶屋、などになるということです。
いずれにしても、良い不動産は、不動サンのあるところ、ということですね。
──本日の結論でした。

【五色不動所在地対応表】

五色不動 江戸 明治 現在
不動尊 目黒区下目黒3丁目
天台宗 瀧泉寺(寛永寺の末寺)
目黒区下目黒
不動尊 文京区関口2丁目
真言宗 新長谷寺
昭和20年5月の戦災により焼失
豊島区高田2丁目
真言宗 金乗院慈眼寺
椿山荘の東側 学習院の東側
不動尊 文京区本駒込4丁目
不動堂
文京区本駒込1丁目
天台宗 東朝院南谷寺
動坂上=都立駒込病院の東側 吉祥寺の西側
不動尊 麻布谷町
観行寺
青山南町
教学院
世田谷区太子堂
天台宗最勝寺 教学院
六本木ヒルズ 港区南青山2丁目
=青山霊園
三軒茶屋
=昭和女子大の西側
不動尊 なし 墨田区東駒形
天台宗 東栄寺
江戸川区平井
天台宗 最勝寺
台東区三ノ輪 天台宗 永久寺

(第6回 了)
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